- 借金が増えてしまい返済が苦しいけど家は手放したくない
- 持ち家を残したまま債務整理をしたい
債務整理をすると持ち家などの財産がなくなるのではないか、と考えられている方もいるかもしれません。家は皆さんの生活の本拠地であり、持ち家を失いたくない、できれば残したいというお気持ちの方は数多くいらっしゃると思います。
今回は、持ち家(マイホーム)を残して債務整理をする方法について、北九州・小倉の弁護士が解説します。
このページの目次
持ち家(マイホーム)を残して債務整理をする方法
債務整理という手続きには、主に「任意整理」、「個人再生」、「自己破産」という手続きがあります。
これらの手続きのうち、任意整理や個人再生を選択することによって、一定の条件を満たせば持ち家を手放すことなく債務整理をすることが可能です。
任意整理
任意整理とは、借金について債権者(銀行やクレジットカード会社、消費者金融など)と交渉をして返済金額や返済期間を決め直す手続きのことです。
任意整理を行う債権者については、ご自身で選択することができますので、住宅ローンを借りている銀行や不動産を担保にしている債権を対象にしなければ家を守ることができます。
個人再生
個人再生とは、裁判所に申立をすることにより、負債(借金)の金額を大きく減額してもらう手続きです。原則として、負債(借金)の金額が500万円以下であれば、100万円まで、500万円を超える負債(借金)の場合は、5分の1~10分の1程度にまで減額されます。
減額された金額を原則として3年間かけて返済することになりますが、3年で返済できない特別な事情がある場合には、4年~5年間かけて返済することも認められます。
住宅ローン返済中のときには、住宅ローン特則を使うことによって住宅ローンを今まで通り支払いを続けることが認められており、住宅ローンを支払いながら他の借金は減額して支払っていくことができます。
住宅ローンを整理の対象にしないので、金融機関から抵当権を実行され競売を申し立てられず家を守れる仕組みです。
また、万が一、住宅ローンを滞納して保証会社が代位弁済をしてしまった場合でも、代位弁済後6か月以内であれば代位弁済前の状態に戻して金融機関へローンの分割払いが可能な状態になります。
さらに、住宅ローンを滞納してしまい抵当権が実行され、競売手続きが始まっている状態でも、競売手続きを中止し、個人再生手続きを進めることができ、家を守ることができます。
もし、当初の約束通りの住宅ローンの支払いが困難となった場合には、住宅ローン債権者と協議を行い、住宅ローンの「リスケジュール(条件変更)」も可能です。
このように、住宅ローンのある持ち家を所有されている方にとって、個人再生は非常に有効な手続きといえるでしょう。
ただし、持ち家に住宅ローン以外の抵当権がついている場合には住宅ローン特則が使えませんので、注意が必要です。
住宅ローンを完済しているときや、アンダーローンの場合には、返済する金額に影響がありますので、弁護士にご相談下さい。
債務整理のご相談は弁護士へ
持ち家を守るために、任意整理か個人再生のどちらを選択すべきかは、収入の状態、資産状況、借金の原因や債務額など、ご相談者様の置かれた状況によって異なります。
当事務所では、借金問題でお困りの方に、お気軽にご相談いただけるよう、借金に関する初回相談を無料で行っておりますので、是非、北九州・小倉の当事務所までお気軽にご相談ください。