単身赴任で借金が増えたら?北九州の弁護士が債務整理を解説

単身赴任や転勤による生活費の増加が借金問題につながる理由

「会社からの辞令で単身赴任になったが、思った以上に出費がかさみ、気づけば借金が膨らんでしまった…」
「転勤先での生活と、家に残した家族の生活、二重の負担に押しつぶされそうだ…」

北九州の当事務所にも、このような切実なご相談が寄せられるケースは少なくありません。会社の命令という避けられない事情から始まった単身赴任が、なぜ深刻な借金問題に発展してしまうのでしょうか。まずは、その構造的な理由から見ていきましょう。

二重生活による家計圧迫の現実

単身赴任が家計に与える最も大きな影響は、「住居費」と「生活費」が二重にかかることです。

  • ご自宅の費用:住宅ローンや家賃、家族の生活費、光熱費、通信費など
  • 赴任先の費用:アパートの家賃、光熱費、通信費、食費、交際費など

これまで一つの世帯でまとまっていた支出が、物理的に二つに分かれることで、単純計算で2倍近い負担がのしかかります。総務省統計局の「家計調査」によると、単身世帯の消費支出は1か月あたり平均で約16万7千円というデータもあります(※年次や調査時期により変動します)。これに加えてご自宅の費用がかかるわけですから、家計が圧迫されるのは当然と言えるでしょう。

特に、北九州市内にご自宅があり、県外へ単身赴任されている方の場合、住宅ローンを抱えたまま赴任先の家賃も支払うというケースが多く、負担は非常に大きくなります。

参考資料の調べ方:総務省統計局「家計調査に関するQ&A」

会社の補助だけでは足りない?見落としがちな出費

多くの会社では、単身赴任手当や家賃補助といった制度が用意されています。しかし、これらの補助だけでは、すべての費用を賄いきれないのが現実です。

見落としがちな出費として、以下のようなものが挙げられます。

  • 初期費用:赴任先で生活を始めるための家具・家電購入費、引っ越し費用
  • 帰省費用:家族の顔を見るための定期的な往復交通費(新幹線代や飛行機代など)
  • 交際費:赴任先での新たな人間関係を築くための飲み会や食事代
  • その他:水道光熱費の基本料金が二重にかかる、など

こうした「隠れたコスト」が積み重なり、当初の想定をはるかに超える支出となってしまいます。「自分だけがうまくやれていないのでは…」とご自身を責める必要はありません。これは、単身赴任という状況に陥った多くの方が直面する、共通の課題なのです。

状況別|単身赴任者のための最適な債務整理手続きの選び方

単身赴任による借金問題は、放置していても解決しません。ご自身の状況に合った法的な手続きである「債務整理」を検討することで、生活再建への道筋をつけることが可能です。債務整理には主に「自己破産」「個人再生」「任意整理」の3つの方法があります。それぞれの特徴を理解し、最適な選択肢を見つけましょう。

単身赴任者のための債務整理方法「自己破産・個人再生・任意整理」のメリット・デメリットを比較した図解。

【最終手段】借金をゼロにする「自己破産」

「自己破産」は、裁判所に申立てを行い、免責許可決定を得ることで、原則として全ての借金の支払義務を免除してもらう手続きです(免責許可の要件:破産法第252条、免責の効力:破産法第253条)。収入が大幅に減少した、あるいは借金総額が大きく、到底返済できる見込みがないという場合に検討すべき最終手段と言えます。
一定の価値がある財産(不動産や車など)は手放す必要がありますが、生活必需品や一定額の現金は手元に残すことができます。何よりも、借金の返済に追われる日々から解放され、人生を再スタートできるという点が最大のメリットです。詳しくは「債務整理の種類と特徴ー自己破産」のページもご覧ください。

【住宅を残したい】借金を大幅に減額する「個人再生」

「北九州に購入したマイホームだけは手放したくない…」
単身赴任中の方にとって、ご家族が暮らす家はかけがえのない場所のはずです。そうした方のためにあるのが「個人再生」です。

この手続きでは、「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」を利用することで、住宅ローンはそのまま返済を続けながら、その他の借金(カードローンやキャッシングなど)を法律上の基準に従って圧縮し、原則3年(最長5年)で分割返済していくことが可能です。減額幅は負債総額や財産(清算価値)等により異なります。減額された借金を原則3年(最長5年)で分割返済していくことで、マイホームを守りながら生活を立て直すことが可能です。
詳しくは「債務整理の種類と特徴ー個人再生」のページでも解説しています。

【再生委員の経験から】認可される再生計画のポイント
当事務所の弁護士は、裁判所から個人再生委員として選任され、数多くの再生計画を審査してきた経験があります。その立場から申し上げると、裁判所が認可するのは「絵に描いた餅」ではなく、現実的で継続可能な返済計画です。単身赴任の二重生活という特殊な家計状況を正確に反映し、無理のない計画を立てることが極めて重要です。どのような計画であれば裁判所の認可を得やすいか、私たちの経験を基に的確なアドバイスを提供できます。

【家族への影響を最小限に】将来利息をカットする「任意整理」

「裁判所を通すような大事にはしたくない」「親族が保証人になっている借金がある」
このような場合には、「任意整理」が有効な選択肢となります。

任意整理は、弁護士が債権者(貸金業者など)と直接交渉し、将来発生する利息や遅延損害金のカット、返済期間の見直しなどについて交渉し、和解を目指す手続きです。裁判所を介さないため、手続きが比較的簡易で、家族や職場に知られるリスクも最も低い方法と言えます。
保証人がついている借金だけを手続きの対象から外すなど、柔軟な対応が可能な点も大きなメリットです。詳細は「債務整理の種類と特徴-任意整理」をご覧ください。

【弁護士が解説】単身赴任中の債務整理で注意すべき法的ポイント

単身赴任者の債務整理には、特有の法的な注意点が存在します。ここでは、北九州地域の実務に精通した弁護士だからこそお伝えできる、専門的なポイントを解説します。

手続きはどこで行う?裁判所の管轄(申立先)の問題

自己破産や個人再生は、裁判所に申立てを行う手続きです。この申立先となる裁判所(管轄裁判所)は、原則として申立人の「住所地」と定められています。

単身赴任の場合、この「住所地」がどこになるのかが問題となります。

  • 生活の実態が赴任先にある場合:原則として、赴任先(生活の本拠)を管轄する裁判所に申し立てます。
  • 生活の実態がご自宅(北九州市など)にある場合:ご自宅(生活の本拠)を管轄する福岡地方裁判所小倉支部や行橋支部に申し立てることになります。

ただし、住民票の場所にかかわらず、生活の拠点(生活の本拠)がどこにあるかという実態で判断されることもあります。例えば、住民票は北九州に残したままでも、生活の実態がほとんど赴任先にある場合は、赴任先の裁判所で手続きを行うことになる可能性もあります。どちらの裁判所で手続きを進めるべきか、個別の事情に応じて判断が必要ですので、まずは弁護士にご相談ください。

家族の財産や信用情報への影響は?

債務整理を考える方が最も心配されるのが、ご家族への影響でしょう。結論から申し上げますと、原則として、ご本人が債務整理をしても、ご家族に直接的な影響はありません。

  • 家族の財産:配偶者や親名義の預貯金、不動産などが処分されることはありません。
  • 家族の信用情報:いわゆるブラックリストに登録されるのはご本人のみで、ご家族の信用情報に傷がつくことはありません。そのため、ご家族が新たにローンを組んだり、クレジットカードを作成したりすることは可能です。

ただし、注意すべき例外もあります。それは、ご家族が借金の「保証人」や「連帯保証人」になっている場合です。この場合、ご本人が債務整理をすると、債権者は保証人であるご家族に請求を行うことになります。ご家族が保証人になっている借金がある場合は、手続きを始める前に必ず弁護士に伝え、対策を一緒に考える必要があります。
より詳しい解説は「自己破産すると家族に迷惑がかかるの?」でもご確認いただけます。

破産管財人から見た注意点:家計の明確な分離

自己破産手続きにおいて、一定以上の財産がある場合や、借金の原因に調査が必要な点がある場合などには、裁判所によって「破産管財人」が選任されます。破産管財人は、申立人の財産を調査・管理・換価し、債権者に公平に配当する役割を担います。

【破産管財人の経験から】誠実な説明が免責への鍵
当事務所の弁護士は、裁判所から選任される破産管財人として、これまで北九州市や行橋市その周辺地域で多数の案件を担当してきました。その経験から特に注意喚起したいのが、単身赴任者の家計の明確化です。
単身赴任の場合、赴任先のご自身の生活費と、ご自宅の家族の生活費が混在しがちです。お金の流れが不透明だと、破産管財人は「財産を隠しているのではないか」「家族にお金を流しているのではないか」といった疑念を抱かざるを得ません。そうなると調査が長引き、免責許可(借金をゼロにすること)を得る上で不利に働く可能性も出てきます。通帳の記録を明確にし、使途を正直に説明するなど、誠実な対応がスムーズな手続き進行と免責許可を得るための鍵となります。

北九州で単身赴任・転勤の借金問題にお悩みなら弁護士へ相談を

ここまで読んで、ご自身の状況をどう解決すればよいか、少しでも道筋が見えてきたでしょうか。しかし、最適な方法は一人ひとり異なります。一人で悩み続けても、借金は膨らむばかりで、精神的な負担も増す一方です。ぜひ、私たち法律の専門家にご相談ください。

メリット1:受任通知で金融機関からの督促が止まる

弁護士にご依頼いただくと、まず最初に各債権者へ「受任通知」という書面を発送します。この通知が届いた後は、貸金業者からの本人への直接の取り立てが法律で規制されます(貸金業法第21条1項9号)。
鳴りやまなかった電話や、次々と届く督促状から解放されることで、精神的な平穏を取り戻し、落ち着いて今後の生活再建について考えることができるようになります。これは、弁護士に依頼する非常に大きなメリットです。

メリット2:複雑な手続きを任せ、最適な解決に導いてくれる

債務整理の手続きは、裁判所に提出する膨大な書類の作成や、債権者との法律に基づいた交渉など、専門的な知識が不可欠です。これらの複雑で煩雑な手続きをすべて弁護士に一任できるため、ご自身は仕事や家族との生活に集中することができます。
また、私たちはご事情を丁寧にお伺いした上で、法律と実務の両面から、自己破産、個人再生、任意整理の中から、あなたの希望や状況にとって最も有利な解決策をご提案します。

【初回相談60分無料】今すぐ相談したい方へ

「弁護士に相談するのは敷居が高い…」そう感じていらっしゃるかもしれません。しかし、その一歩を踏み出すことで、今の苦しい状況から抜け出す道が開けます。
平井・柏﨑法律事務所では、借金問題でお悩みの方のために、初回法律相談を無料で実施しています。一人で悩まず、まずは専門家の意見を聞いてみませんか?

当事務所はJR小倉駅から徒歩約5分、モノレール平和通駅から徒歩約2分と、アクセスしやすい場所にございます。北九州市(小倉北区・小倉南区・八幡東区・八幡西区・戸畑区・門司区・若松区)はもちろん、行橋市、中間市、遠賀郡など近隣地域にお住まいの方からのご相談も広くお受けしております。
まずはお気軽にお問い合わせください。あなたからのご連絡を、弁護士・スタッフ一同、心よりお待ちしております。

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単身赴任の債務整理に関するよくあるご質問(Q&A)

最後に、単身赴任中の債務整理に関して、よく寄せられるご質問にお答えします。

Q1. 債務整理をすると、会社に知られてしまいますか?

A. 原則として、会社に知られることはありません。
弁護士や裁判所から会社へ債務整理の事実を連絡することは通常ありませんので、ご安心ください。ただし、会社から借金をしている場合や、裁判所の手続きを無視して給与の差押えに至った場合など、例外的に知られる可能性はあります。そうなる前に、早期に弁護士へご相談いただくことが重要です。

Q2. 住民票を移していないのですが、北九州で手続きできますか?

A. 生活の実態が北九州にあれば、福岡地裁小倉支部で手続きできる可能性が高いです。
例えば、ご家族が北九州市内のご自宅に住み続けており、ご自身も定期的に帰省しているなど、生活の拠点が北九州にあると認められれば、住民票が赴任先にあっても北九州で手続きを進められる場合があります。最終的には裁判所の判断となりますので、公共料金の領収書など、生活実態を示す資料と共に弁護士にご相談ください。

Q3. 弁護士費用が払えるか心配です。

A. 費用の分割払いが可能です。手元にお金がなくてもご相談いただけます。
弁護士にご依頼いただくと、債権者への返済が一時的にストップします。その間に、これまで返済に充てていたお金を弁護士費用の分割払いのために積み立てていただくことが可能です。当事務所では、ご事情に合わせて無理のないお支払い計画をご提案しますので、費用面でご不安な方も、まずは一度ご相談ください。詳しくは当事務所の「弁護士費用」のページもご参照ください。

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